○鹿児島市における建築物に附置する駐車施設に関する条例

平成5年3月25日

条例第13号

(趣旨)

第1条 この条例は、駐車場法(昭和32年法律第106号。以下「法」という。)の規定に基づき、建築物における自動車の駐車のための施設(以下「駐車施設」という。)の附置及び管理について必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この条例における用語の意義は、法の例による。

(建築物の新築の場合の駐車施設の附置)

第3条 次の表(ア)の項に掲げる地区又は地域内において、同表(イ)の項に掲げる面積が同表(ウ)の項に掲げる面積を超える建築物を新築しようとする者は、同表(エ)の項に掲げる建築物の部分の床面積をそれぞれ同表(オ)の項に掲げる面積で除して得た数値を合計した数値(同表(カ)の項に規定する延べ面積が6,000平方メートルに満たない場合においては、当該合計した数値に同項に掲げる式により算出して得た数値を乗じて得た数値とし、小数点以下の端数があるときは、切り上げるものとする。)の台数以上の規模を有する駐車施設を当該建築物又は当該建築物の敷地内に附置しなければならない。ただし、特定用途以外の用途(以下「非特定用途」という。)に供する建築物で、市長が特に必要がないと認めたものについては、この限りでない。

(ア)

駐車場整備地区又は商業地域若しくは近隣商業地域

(イ)

特定用途に供する部分の床面積と非特定用途に供する部分の床面積に4分の3を乗じて得たものとの合計の面積

(ウ)

1,500平方メートル

(エ)

百貨店その他の店舗又は事務所の用途に供する部分

特定用途(百貨店その他の店舗及び事務所を除く。)に供する部分

非特定用途に供する部分

(オ)

150平方メートル

200平方メートル

400平方メートル

(カ)

1-((1,500平方メートル×(6,000平方メートル-延べ面積))(6,000平方メートル×(イ)の項に掲げる面積-1,500平方メートル×延べ面積))

備考

1 (イ)の項に規定する部分及び(エ)の項に掲げる部分は、駐車施設の用途に供する部分を除き、観覧場にあっては、屋外観覧席の部分を含む。

2 (カ)の項に規定する延べ面積は、駐車施設の用途に供する部分の面積を除き、観覧場にあっては、屋外観覧席の部分の面積を含む。

(大規模な事務所の特例に係る大規模逓減)

第4条 前条の規定にかかわらず、床面積が10,000平方メートルを超える事務所の用途に供する部分を有する建築物にあっては、当該事務所の用途に供する部分の床面積のうち、10,000平方メートルを超え50,000平方メートルまでの部分の床面積に0.7を、50,000平方メートルを超え100,000平方メートルまでの部分の床面積に0.6を、100,000平方メートルを超える部分の床面積に0.5をそれぞれ乗じたものの合計に10,000平方メートルを加えた面積を当該用途に供する部分の床面積とみなして、同条の規定を適用する。

(建築物の増築又は用途の変更の場合の駐車施設の附置)

第5条 建築物を増築しようとする者又は建築物の部分の用途の変更で、当該用途の変更により特定用途に供する部分の延べ面積が増加することとなるもののために法第20条の2に規定する大規模の修繕又は大規模の模様替をしようとする者は、当該増築又は用途の変更後の建築物を新築した場合において前2条の規定により附置しなければならない駐車施設の規模から、当該増築又は用途の変更前の建築物を新築した場合においてこれらの規定により附置しなければならない駐車施設の規模を減じた規模の駐車施設を、当該増築又は用途の変更に係る建築物又は当該建築物の敷地内に附置しなければならない。

2 前項の場合において、増築又は用途の変更前の建築物に現に附置されている駐車施設の規模が、増築又は用途の変更前の建築物を新築した場合において前2条の規定により附置しなければならない駐車施設の規模を上回っているときは、前項の規定により附置しなければならない駐車施設の規摸から、その上回っている駐車施設の規模を減じた規模の駐車施設を、当該増築又は用途の変更に係る建築物又は当該建築物の敷地内に附置しなければならない駐車施設の規模とする。

(建築物が地区又は地域の内外にわたる場合)

第6条 建築物の敷地が、駐車場整備地区又は商業地域若しくは近隣商業地域内とこれら以外の地域内にわたるときは、当該敷地のうち大きな部分が属する地区又は地域内に当該建築物があるものとみなして、前3条の規定を適用する。

(駐車施設の規模)

第7条 第3条から第5条までの規定により附置しなければならない駐車施設のうち自動車の駐車の用に供する部分の規模は、駐車台数1台につき幅2.3メートル以上、奥行5メートル以上とし、自動車を安全に駐車させ、及び出入りさせることができるものとしなければならず、かつ、そのうち少なくとも1台分については、車いす利用者のための駐車施設として、幅3.5メートル以上、奥行6メートル以上としなければならない。

2 前項の規定は、特殊の装置を用いる駐車施設で、自動車を安全に駐車させ、及び出入りさせることができるものと市長が認めるものについては適用しない。

(駐車施設附置の特例)

第8条 第3条から第5条までの規定により駐車施設を附置すべき者が、当該建築物の構造又は敷地の状態から市長がやむを得ないと認める場合において、当該建築物の敷地からおおむね300メートル以内の場所に駐車施設を設けたときは、当該建築物又は当該建築物の敷地内に駐車施設を附置したものとみなす。

2 第3条から第5条までの規定により駐車施設を附置すべき者は、前項に規定する駐車施設を設けようとする場合は、あらかじめ、規則で定めるところにより、当該駐車施設の位置、規模等を市長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとする場合も、また同様とする。

(適用の除外)

第9条 建築基準法(昭和25年法律第201号)第85条に規定する仮設建築物を新築し、増築し、又は当該建築物の用途の変更をしようとする者については、第3条から第5条までの規定は適用しない。

2 この条例の施行後新たに駐車場整備地区又は商業地域若しくは近隣商業地域に指定された区域内において、当該地区又は地域に指定された日から起算して6月以内に建築物の新築、増築又は用途の変更の工事に着手した者については、第3条から第5条までの規定は適用しない。

(駐車施設の管理)

第10条 駐車施設の所有者又は管理者は、当該駐車施設をその設置の目的に適合するように管理しなければならない。

(立入検査)

第11条 市長は、この条例を施行するため必要な限度において、建築物若しくは駐車施設の所有者若しくは管理者に対し、報告若しくは資料の提出を求め、又は職員をして建築物若しくは駐車施設に立ち入り、検査をさせることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 前項に規定する証明書の様式は、規則で定める。

(措置命令)

第12条 市長は、第3条から第5条まで、第7条又は第10条の規定に違反した者に対して、相当の期限を定めて、駐車施設の附置、原状回復その他当該違反を是正するために必要な措置を命じることができる。

2 前項の規定による措置の命令は、措置命令書により行うものとし、その様式は、規則で定める。

(平9条例15・一部改正)

(委任)

第13条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第14条 第12条第1項の規定による市長の命令に従わなかった者は、50万円以下の罰金に処する。

2 第11条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、20万円以下の罰金に処する。

3 第8条第2項の規定に違反した者は、10万円以下の罰金に処する。

第15条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、前条に規定する違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成5年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前に建築物の新築又は増築の工事を完了した者で、この条例による改正前の鹿児島市駐車場条例の規定により駐車施設の附置を義務づけられていたものに係る当該駐車施設の附置については、なお従前の例による。

3 この条例の施行の際現に建築物の新築、増築又は用途の変更の工事に着手している者の当該建築物の新築、増築又は用途の変更に係る駐車施設の附置については、なお従前の例による。

4 この条例の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる駐車施設の附置に係るこの条例の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(鹿児島市駐車場条例の一部改正)

5 鹿児島市駐車場条例(昭和42年条例第93号)の一部を次のように改正する。

第1条中「並びに大規模の建築物における駐車施設の付置及び管理」を削る。

第16条から第22条までを削り、第23条を第16条とする。

第24条及び第25条を削る。

(平成9年3月28日条例第15号抄)

(施行期日)

1 この条例は、平成9年7月1日から施行する。

鹿児島市における建築物に附置する駐車施設に関する条例

平成5年3月25日 条例第13号

(平成9年3月28日施行)