○鹿児島市電気軌道運転取扱心得

平成30年10月1日

交通局規程第9号

鹿児島市電気軌道運転取扱心得(昭和42年交通局規程第61号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第16条)

第2章 車両の運転

第1節 通則(第17条―第27条)

第2節 運転速度(第28条―第36条)

第3節 発車及び停車(第37条―第48条)

第4節 運転途中(第49条―第62条)

第3章 転てつ器の取扱い(第63条―第69条)

第4章 運転保安(第70条―第77条)

第5章 軌道信号

第1節 通則(第78条―第81条)

第2節 信号(第82条―第98条)

第3節 合図(第99条―第104条)

第4節 標識(第105条―第116条)

付則

第1章 総則

(目的)

第1条 この鹿児島市電気軌道運転取扱心得(以下「心得」という。)は、軌道運転規則(昭和29年運輸省令第22号)及びその他関係法令等に基づき、軌道の運転を規律して輸送を安全、確実かつ迅速に行うことにより、その使命の達成を図り、もって公共の福祉を増進することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この心得に使用する用語の定義は、別表第1のとおりとする。

(運転の安全確保)

第3条 車両の運転については、係員の知識技能及び運転関係の設備を総合活用して、その安全確保に努めなければならない。

第4条 車両を操縦する係員は、酒気を帯びた状態又は薬物の影響により正常な操縦ができないおそれがある状態で乗務してはならない。

(動力車操縦者運転免許)

第5条 動力車操縦者運転免許に関する省令(昭和31年運輸省令第43号)による乙種電気車運転免許(以下「運転免許」という。)を受け、かつ電車事業課長(以下「所属長」という)が承認した者でなければ車両を操縦してはならない。

2 運転免許を受けた者は、当該運転免許証を失い又は汚損し、若しくは本籍、現住所及び氏名を変更したときは、直ちに所属長にその旨を届け出なければならない。

(知識技能の保有)

第6条 係員は、車両を安全に運転するために十分な知識技能を保有しなければならない。

(係員の教育及び訓練)

第7条 次の各号に掲げる作業を行う係員については、適性検査を行い、その作業を行うのに必要な保安のための教育を施し、作業を行うのに必要な知識及び技能を保有することを確かめた後でなければ、作業を行わせてはならない。

(1) 動力車を操縦する作業及びその補助作業

(2) 車両の運転又は入換に関して運転保安、合図軌道信号又は転てつ器を取り扱う作業

(3) 線路、電車線路、信号装置、連動装置又は転てつ装置の保安又は工事で、車両の運転に直接関係があるものを単独で行い、又は指揮監督をする作業

(心身異常の場合の処置)

第8条 係員が心身の状態によって、その知識技能を十分に発揮できないと認められるときは、乗務その他直接運転の安全に関係する職務に従事させてはならない。

(係員に対する監督)

第9条 係員を監督する職にある者は、係員に対し乗務前、車両の運転中その他必要なときに運転上必要な事項について報告を求め、又は指示を与える等適切な監督をしなければならない。

2 前項により係員を監督する職にある者は、次に定める点呼及び第15条に定める状況報告を受けることについては厳重にしなければならない。

(1) 所定の出勤時刻に係員の出勤を確認し、心身状態を把握し、異常のある者については前条に定める処置をすること。

(2) 運転の安全確保のために必要な事項及びその他の必要事項は、乗務員については乗務前に、乗務員以外の係員については出勤の確認時に指示を行い、特殊な事項については掲示によって周知徹底を図ること。

(運転指令系統)

第10条 運転指令の系統は、次のとおりとする。

所属長―電車事業課運輸係長―運転司令(以下「司令」という。)―操車掛―運転士

(運転整理)

第11条 運転系統の一時変更、保安区間の一時設定、解除等の運転整理を必要とするときは、所属長又はその指定する者の指令によってこれを行うものとする。

(復唱)

第12条 係員は、無線、電話又は口頭をもってする指令、通告及び打合事項については、これを復唱しなければならない。

(運転呼称)

第13条 係員は、車両の運転について発車、信号その他特に指定されたことについては、別表第2によりその状態を呼称しなければならない。

(機械、器具の点検)

第14条 係員は、就業前にそれぞれの取り扱う機械及び器具について、その作用及び状態等の点検を行い、結果を司令に報告し、異常がある場合は、司令は、速やかに担任係員に是正を指示しなければならない。

(状況報告)

第15条 係員は、業務終了後それぞれの担任業務について状況を係員を監督する職にある者に報告しなければならない。

(指示事項の遵守)

第16条 係員は、係員を監督する職にある者から就業前に指示された事項及びその他の指示事項を確実に遵守しなければならない。

第2章 車両の運転

第1節 通則

(本線路の運転)

第17条 車両は、安全に運転することができる状態であって、所定の標識を掲げ、行先を明示し、かつ、車掌を省略することができる設備をした車両(以下「単独運転車両」という。)以外の車両にあっては、車掌が同乗しなければ本線路を運転してはならない。

(運転系統)

第18条 車両の運転は、定められた運転系統によらなければならない。ただし、特別な指令があるときはこの限りでない。

(推進及び牽引運転)

第19条 車両は、故障により運転不能となった場合に限り、他の車両で推進又は牽引することができる。

(車両の操縦位置)

第20条 車両を運転するときは、車両に故障がある場合又は退行運転する場合を除き、車両の最前部の運転室で操縦しなければならない。

(後位の運転室で操縦する場合の前途注視)

第21条 車両の最前部以外の運転室で操縦するときは、その最前部に前途を注視する者を配置しなければならない。

2 前項の規定により車両の最前部に配置された者は、たえず前途を注視し、後位の運転士に次に掲げる方法により合図しなければならない。

(1) 進行合図は、左手を水平から上へゆっくり繰り返す。

(2) 常用停車合図は、左手を水平に静止する。

(3) 急停車合図は、左手を水平から下へ激しく繰り返す。又は警笛を激しく吹鳴する。

(車両の退行運転)

第22条 車両は、次の各号のいずれかに該当する場合であって、退行する範囲の外方で後続車両を停止させる手配をしたときを除き、退行運転をしてはならない。

(1) 車両、線路又は電車線路に故障があるとき。

(2) 工事車両又は救援車両を運転するとき。

(車両の左側運転)

第23条 複線区間においては、車両は、左側の線路を運転しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 退行運転をするとき。

(2) 工事車両又は救援車両を運転するとき。

(3) 停留場内を運転するとき。

(追従する場合の車両間の距離)

第24条 車両が他の車両に追従する場合において、先行車両が停止したときは、3メートル以上の距離を置いて、一旦停止しなければならない。

(停留場以外の乗降客取扱の禁止)

第25条 車両は、停留場内の乗降場以外の本線路の途中で、乗降客を取り扱うために停止してはならない。ただし、故障又は工事その他やむを得ないときは、この限りでない。

(警察官等の指示)

第26条 車両の運転中、道路の交差点又はその他の箇所において警察官等の合図又は指示があるときは、これに従わなければならない。

(操縦の方法)

第27条 車両の運転は、円滑を旨とし、通常は、急激な発車、停車及び増速、減速による衝動を避けるために無謀な操縦をしてはならない。

2 車両が曲線を通過する場合は、制限速度以下で一定の速度を保持し、その途中において速度を増加してはならない。

第2節 運転速度

(運転の速度)

第28条 車両の運転速度は、最高速度は毎時40キロメートル以下、平均速度は毎時30キロメートル以下とする。

(追従する場合の運転速度)

第29条 車両が他の車両に追従する場合であって、先行車両との距離が100メートル以下となったときの運転速度は、毎時15キロメートル以下とする。

(後位の運転室で操縦する場合の運転速度)

第30条 車両の最前部の運転室以外の運転室で操縦する場合、又は推進若しくは牽引して運転する場合の運転速度は、毎時15キロメートル以下とする。

(退行運転の場合の運転速度)

第31条 車両が退行運転する場合の運転速度は、毎時15キロメートル以下とする。

(曲線の速度制限)

第32条 車両が曲線の区間を通過するときの制限速度は、次のとおりとする。

曲線の半径

制限速度

30メートル以下

毎時8キロメートル以下

50メートル以下

毎時10キロメートル以下

80メートル以下

毎時15キロメートル以下

100メートル以下

毎時20キロメートル以下

(下り勾配線の速度制限)

第33条 車両が下り勾配線を通過する場合の制限速度は、次のとおりとする。

勾配

制限速度

1,000分の30以上

毎時30キロメートル以下

1,000分の20以上1,000分の30未満

毎時35キロメートル以下

(転てつ器等通過の場合の運転速度)

第34条 車両が鎖錠されていない転てつ器及び折返転てつ器を対向して通過するときの運転速度は、毎時15キロメートル以下とする。

(速度制限区間)

第35条 車両が涙橋・南鹿児島駅前停留場間のうち、指定する箇所から新川4号踏切を越える区間を通過するときの運転速度は、毎時20キロメートル以下とする。

(工事箇所通過の運転速度)

第36条 工事標識の表示する制限運転区間を通過するときは、その制限速度以下で運転しなければならない。

第3節 発車及び停車

(発車の合図)

第37条 車掌が乗務している車両において、車掌の行う発車合図は、乗客の乗降が完全に終わり、扉を閉じた後に行わなければならない。

(扉の取扱い)

第38条 全ての車両において、運転士又は車掌は、扉を操作するときは、車両が完全に停車した後開扉し、乗客を完全に収容した後閉扉しなければならない。

2 単独運転車両において、運転士は、扉を閉じるときは、乗客確認表示灯の消灯並びに車内鏡及び後写鏡又はモニターによって支障のないことを確認しなければならない。

(発車)

第39条 全ての車両において、運転士は、乗客の乗降が終り、完全に扉を閉め、進行先の安全を確認した後でなければ発車してはならない。

2 車掌が乗務している車両を運転する運転士は、前項に規定する場合のほか、車掌の発車合図を確認した後でなければ発車してはならない。

(連続発車の場合の車両間の距離)

第40条 連続発車の必要があるときは、先行車両との距離が15メートルとなったときに発車することができる。

(折返電車)

第41条 途中折返電車は、司令の指示があるときを除き、直通電車に先行することはできない。ただし、後方に直通電車がないとき又は相当の距離があって接触のおそれがないときは、この限りでない。

(停留場以外の停止)

第42条 車両を停止する必要があるときは、緊急やむを得ず即時停止する場合を除き、踏切、道路の交さ部その他危険のおそれのある箇所を避けて停止しなければならない。

(停留場での停車)

第43条 車両は、停留場においては必ず停車しなければならない。ただし、特別の指示があった場合又は停車することにより危険を生ずるおそれのある場合は、この限りでない。

(停車の方法)

第44条 車両が停車するときは、常用制動によらなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

(1) 運転中危険に直面し即時停車の必要を認めた場合

(2) 常用制動機が故障の場合

(停車位置)

第45条 車両が停留場及び折返箇所に停車する位置は、次の各号による。

(1) 停車位置指示標示のある箇所では、その表示位置。ただし、系統別に表示してある場所では、それぞれ指定された停車位置指示標示の表示位置。

(2) 停車位置指示表示のない箇所では、中央分離帯に黄色線で印した位置。

(停留場での一旦停止)

第46条 車両が停留場に連続停車した場合、後続車両は、先行車両の発車後、乗客の乗降が終了したときであっても、一旦、停車位置指示標示の位置に停止しなければならない。

(停車位置指示標示のあるポイントにおける一旦停止)

第47条 車両は、停車位置指示標示のあるポイントにおいては、必ずその表示位置で一旦停止し、信号の現示とポイントの開通方向を確認しなければならない。

2 発進の際は、矢印の現示とポイントが定位に密着していることを指差確認し、進行信号の現示に従って進行しなければならない。

(横断歩道での運転方法)

第48条 車両は、歩行者、車椅子又は自転車が横断歩道又は自転車横断帯を横断し、若しくは横断しようとしているときは、その直前で一時停止し、かつ、その進行を妨げないようにしなければならない。

第4節 運転途中

(運転途中の注意)

第49条 運転士は、進行中次の各号のいずれかに該当する場合は、危険防止のため警笛を鳴らし直ちに停車しなければならない。

(1) 前面危険範囲内に障害物を認めたとき。

(2) その他事故発生のおそれがあるとき。

2 運転士は、進行中次の各号のいずれかに該当する場合は、惰行運転を行い、必要があれば徐行又は停止しなければならない。この場合、危険防止のためやむを得ないときを除き、警笛を鳴らさないものとする。

(1) 踏切、道路の交さ部又は往来雑踏の場所を通過するとき。

(2) 見通し困難で危険のおそれがあるとき及び車両行違いのとき。

(制御器の「オフ」)

第50条 運転士は、進行中次の場合は、制御器ハンドルを「オフ」あるいは「中立」にしなければならない。

(1) 停電したとき。ただし、夜間は停車すること。

(2) 集電装置がセクションインシュレータの直下を通過するとき。

(3) 制動機の使用に着手する前

(遅延の回復)

第51条 運転士及び車掌は、故障、事故その他の事由により車両が遅延したときは、安全確保を最優先するとともに敏速適切な乗降客取扱いによって停車時分の短縮を図り、遅延回復に努めなければならない。

(緊急自動車に対する処置)

第52条 車両は、公安委員会の指定する緊急自動車が接近したときは、その進行を妨げないよう、交差点を避けて一時停車しなければならない。

(転動防止)

第53条 運転士又は車掌は、車両が勾配の途中に停車したとき又は平たん地において暴風等のために転動のおそれがあるときは、完全な制動を施し必要に応じハンドスコッチの装着又はその他の方法で転動防止の処置をとらなければならない。

2 運転士又は車掌は、車両を留置するときは、その転動を防止するために必要な措置をしておかなければならない。

3 運転士又は車掌は、動力車を留置するときは、その自動を防止するために必要な措置をして、これを看守しなければならない。

(転落防止)

第54条 運転士及び車掌は、乗客の転落防止のために、次の処置をしなければならない。

(1) 昇降段その他危険なところに乗せないこと。

(2) 進行中又は乗降に危険な箇所に停車しているときは、扉は閉じ、乗降を制止すること。

(車両を離れるとき)

第55条 運転士は、正当な理由なく車両を離れてはならない。やむを得ず車両を離れるときは、完全な制動を施し、レバーシングハンドルを取り外して携帯しなければならない。

2 運転士は、レバーシングハンドルを使用しない車両については、マスコンキーを携帯しなければならない。

(運転台の乗車禁止)

第56条 車両の運転台には、必要な関係係員のほか立ち入らせてはならない。

(追突防止)

第57条 車両が、故障又は事故により見通しが困難な箇所に停車したときは、後続の車両を停止させるために、運転士又は車掌は司令に報告するとともに、その後方の適当な地点において手信号その他適切な方法により後続車両を停止させる手配をしなければならない。

2 線路の状況により車両の通過が危険であることを発見したときにおいても、運転士又は車掌は、前項と同様の手配をしなければならない。

(自衛処置)

第58条 車両の停車中追突のおそれがあるときは、運転士又は車掌は、速やかに発車の手段をとらなければならない。ただし、発車することによって危険を加重すると認めるときは、この限りでない。

(工事箇所の通過)

第59条 車両が軌道又は電車線の故障若しくは工事中の箇所を通過するときは、運転士又は車掌は、その箇所が安全であることを確認した後徐行しなければならない。

(断線箇所)

第60条 車両が運転の途中、電車線の切断垂下に遭遇したときは、運転士又は車掌は、次の各号によるとともに、速やかに司令に報告し、その指示を受けなければならない。

(1) その場所から10メートル以上隔てて停車すること。

(2) 通行人、車両等が電撃を受けることのないように警戒すること。

(浸水箇所及び危険箇所の通過)

第61条 運転士は、車両が浸水箇所を通過する場合又は線路の状態が車両の運転に危険のおそれがあると認める箇所を通過するときは、徐行しなければならない。この場合において、危険のおそれが増大し運転を継続することができないときは、安全な場所に停車し、速やかに司令に報告し、その指示を受けなければならない。

(非常弁操作後の措置)

第62条 運転士は、単独運転車両を運行中、乗客が客室非常ブレーキを操作したときは、直ちに制御器ハンドルを「オフ」又は「中立」にし、かつ、停車手配を行い、乗客及び状況を確認しなければならない。また、事後において非常操作弁を定位置に戻してから発車しなければならない。

第3章 転てつ器の取扱い

(転てつ器の定位)

第63条 転てつ器は、主要な本線路の方向に開通するのを定位とする。

(転てつ器開通の条件)

第64条 転てつ器は、信号の現示と一致し、車両の進行方向に開通しなければならない。

(定位の保持)

第65条 転てつ器は、車両を通過させるためにこれを反位に開通したときは、その使用が終わった後速やかにこれを定位に戻すことを原則とする。

(転てつ器の転換)

第66条 車両が転てつ器を通過するときは、当該車両が完全に転てつ器を通過した後でなければ、これを転換してはならない。

(密着の確認)

第67条 転てつ器を転換したときは、その尖端軌条が基本軌条に密着していることを確認しなければならない。

(転てつ器の故障)

第68条 転てつ器が故障したときは、運転士又は車掌は、速やかに司令に報告しなければならない。この場合、電空式転てつ器又は電気式転てつ器であって運転のため必要であるときは、次の各号によって転換しなければならない。

(1) 電空式転てつ器にあっては、電源をしゃ断し、空気たまりの空気を放出した後、手動によって転換すること。

(2) 電気式転てつ器にあっては、電源をしゃ断した後、手動によって転換すること。

(車両の停止)

第69条 車両は、転てつ器の開通方向が、進行方向と異なっているとき又は尖端軌条が基本軌条に密着していないときは、直ちに停止しなければならない。

第4章 運転保安

(指導法の施行)

第70条 事故又は工事のため一時単線運転をするときは、当該区間について臨時に保安区間を設け、これに指導法を施行しなければならない。

2 臨時に保安方式を施行するとき若しくはこれらを所定に戻すとき又は保安区間を変更するときは、その都度所属長又はその指定する者の指令によって行わなければならない。

(指導者の指定)

第71条 所属長又はその指定する者は、一保安区間に1人の指導者を定めなければならない。

2 指導者は、左腕に腕章をつけるものとする。

3 指導者の腕章は、次のとおりとする。

画像

注 赤地に白文字とする。

(指導者の任務)

第72条 指導者は、所属長又はその指定する者の指示を受けて運転士と同乗し、必要に応じ指導券を渡すことを任務とする。

(指導者の告知)

第73条 指導者の職、氏名及び担当区間は、指導法の施行に先立ち、これを関係者に告知しなければならない。

(指導者の同乗及び指導券の携帯)

第74条 指導法を施行する保安区間にあっては、当該区間の指導者が同乗する車両でなければ運転してはならない。ただし、同一の保安区間において、2以上の車両を同一方向に続いて運転する場合であって、最後の車両に指導者が同乗し、これ以外の車両が当該指導者から直接渡された指導券を携帯するときは、この限りでない。

(指導者同乗の確認)

第75条 指導券を携帯する車両の運転士は、後続の最後の車両に指導者が同乗することを確認しなければならない。

(指導券の記入事項)

第76条 指導券には、これを使用する区間、使用の年月日及びこれを携帯する車両番号を記載しなければならない。

2 指導券の様式は、次のとおりとする。

画像

(指導券の再使用の禁止)

第77条 指導券は、1回に限りこれに車両番号を記載した車両について使用することができる。

第5章 軌道信号

第1節 通則

(交通信号及び軌道信号と運転との関係)

第78条 車両は、交通信号が表示し、又は軌道信号が現示し、若しくは表示する条件に従って運転しなければならない。

(軌道信号の種別)

第79条 軌道信号の種別は、次のとおりとする。

(1) 信号(形、色、音等により車両に対して運転するときの条件を現示するもの)

(2) 合図(形、色、音等により係員相互間でその相手者に対して合図者の意志を表示するもの)

(3) 標識(形、色等により物の位置、方向、条件等を表示するもの)

(現示方式及び表示方式の昼夜間別)

第80条 昼間と夜間とで現示方式又は表示方式を異にする軌道信号は、日の出から日没までは昼間の方式により、日没から日の出までは夜間の方式によらなければならない。ただし、昼間であっても天候の状態その他の事由により、相当距離の位置から認識し難いときは、夜間の方式によらなければならない。

(信号の現示)

第81条 軌道信号は、正確に現示又は表示するものとし、一旦現示又は表示した軌道信号をみだりに変更し、又は取り消してはならない。

第2節 信号

(信号の兼用禁止)

第82条 信号は、2以上の線路に兼用してはならない。ただし、進路表示機を附設した信号機については、この限りでない。

(信号機と線路の関係)

第83条 同一柱上に同種の信号機2基を装置したときは、左側にあるものは左側線路に属し、右側にあるものは右側線路に属するものとする。

(信号現示の不正確)

第84条 信号を現示すべき場所に所定の信号現示がないとき、若しくはその現示が正確でないとき又は紛らわしいときは、停止信号とみなさなければならない。

(停止信号の現示)

第85条 車両は、停止信号の現示があったときは、その現示箇所又は信号機の防護区域の外方に停止しなければならない。ただし、信号の現示箇所又は信号機の防護区域の始端までに停止することができない距離において停止信号の現示があったときは、速やかに停止しなければならない。

2 前項の規定により停止した車両は、進行を指示する信号の現示又はその他の指示があるまで進行してはならない。

(進行信号の現示)

第86条 車両は、進行信号の現示があったときは、進路の安全を確認した上で進行を開始しなければならない。この場合において、1回の現示について進行できるのは、1車両までとする。

(常置信号機)

第87条 常置信号機は、一定の場所に常置して、車両に対し信号を現示するものとする。

2 常置信号機は、次の場所に設置する。

(1) 車両制御方式常置信号機

 鹿児島駅前折返線

 高見馬場分岐点

 神田(交通局前)分岐点及び交通局前亘り線(次号に該当するものを除く。)

 市立病院前

 郡元分岐点

 郡元北側亘り線

 郡元南側亘り線

 脇田亘り線

 谷山折返線

 水族館口亘り線

(2) 手動制御方式常置信号機

交通局構内線から本線路への出庫線

(令2交通局規程1・一部改正)

(常置信号機の信号現示方式)

第88条 常置信号機による信号現示は、次の方式によらなければならない。

信号/方式

色灯式

停止信号

赤色の×印灯

進行信号

黄色の矢印灯

(信号機の取扱者)

第89条 常置信号機は、当該停留場の係員及び所属長の指定する係員以外の者が取り扱ってはならない。

2 車両制御方式常置信号機であって、進路要求押しボタンの操作が必要な場合は、当該車両の運転士が操作しなければならない。ただし、やむを得ないときは、他の運転関係係員と相互に緊密な連携を保ち、運転の安全を図った上で操作させることができる。

(進路表示機)

第90条 進路表示機は、常置信号機の信号を前途2以上に分岐する線路に共用するときは、当該信号機に附属して車両の進路を現示するものとする。

(進路選別灯)

第91条 進路選別灯は、車両制御方式常置信号機を設置する箇所において、当該信号機に附属して進路を表示し、その進路を選別させるものとする。

2 進路選別灯の表示は、「直」若しくは「曲」又は「左」若しくは「右」とし灯列により表示する。

(信号の定位)

第92条 常置信号機は、停止信号を現示するのを定位とし、車両の通過後定位に戻すものとする。ただし、車両制御方式常置信号機の現示は、危険な場合を除きこれによらないことができる。

(車両制御方式常置信号機の方式等の変更)

第93条 車両制御方式常置信号機は、その方式、周期、持続時間その他必要な事項を定め、みだりに変更してはならない。運転の必要によってこれを変更する場合は、あらかじめ乗務員及び関係係員に周知しなければならない。

(車両制御方式信号区間の運転)

第94条 車両制御方式常置信号機の設置箇所における運転要領は、次のとおりとする。

(1) 車両は、停止信号が現示されたときは所定の停止線で停車し、進行信号の現示又は係員の指示がある場合を除き、進行してはならない。

(2) 車両は、進路選別灯を設置する場所では、車両の進路と同一方向の灯列が表示されている間に、防護区域内の第1架空線接触器又は第1軌道回路を通過することにより、進行信号を現示させるように運転しなければならない。

(3) 車両は、第1架空線接触器又は第1軌道回路を通過した際、当該信号機の防護区間内を他の車両が進行中であるか又は交通信号機との関連により進行信号が現示されないときは、停止線に停止し、進行信号の現示を待たなければならない。

(4) 車両が第1架空線接触器又は第1軌道回路を通過し、進路方向に進行信号が現示されるべき状態であるのにかかわらず、その現示がないとき又は進路に反した進行信号が現示されたときは、進路要求押しボタンを操作し正常な信号を現示させたうえで、進行しなければならない。

(信号機の故障)

第95条 常置信号機が故障の場合は、修理が完了するまでの間制御盤の手動操作によるものとし、制御盤での手動操作も不可能な故障のときは、全開閉器を開いたうえで、転てつ器間隔保持材で転てつ器を固定し、手信号を用いるものとする。

(手信号)

第96条 手信号は、信号機を使用することができないとき又はこれを設けていないときに旗、灯等により信号を現示するものとする。

(手信号の信号現示方式)

第97条 手信号による信号現示は、次の方式によらなければならない。

信号の種類/昼夜間別

昼間

夜間

停止信号

赤色旗を提示する。ただし、やむを得ないときは、両腕を高くあげ、又は緑色物以外の任意の物体を急激に振り回してこれにかえることができる。

赤色灯を提示する。ただし、やむを得ないときは、緑色灯以外の灯を急激に振り回してこれにかえることができる。

徐行信号

赤色旗及び緑色旗を絞って手に持ったまま頭上に高く交さする。ただし、やむを得ないときは、両腕を左右に延ばした後、ゆるやかに上下に動かして、これにかえることができる。

明滅する緑色灯を提示する。

進行信号

緑色旗を提示する。ただし、やむを得ないときは、片腕を高くあげてこれにかえることができる。

緑色灯を提示する。

(手信号の現示位置)

第98条 臨時に車両を停止させる必要のある場合、手信号による停止信号は、やむを得ない場合を除き、100メートル以上の距離で見透しのできる位置に現示しなければならない。

第3節 合図

(入換合図)

第99条 車両を入換えるときの合図は、次の方式によるものとする。

(1) 合図者の方へ来い。

昼間 緑色旗を左右に動かす。ただし、やむを得ないときは、片腕を左右に動かしてこれにかえることができる。

夜間 緑色灯を左右に動かす。

(2) 合図者の方から去れ

昼間 緑色旗を上下に動かす。ただし、やむを得ないときは、片腕を上下に動かしてこれにかえることができる。

夜間 緑色灯を上下に動かす。

(車内合図)

第100条 車内合図は、ベル又はブザーによって車掌、運転士相互間又は単独運転車両において乗客が運転士に対して行う合図であって、次の方式によるものとする。

(1) 車掌から運転士への合図

合図方法

合図事項

1声

停車せよ又は発車合図を取り消す。

2声

発車して差支えない。

3声又は4声以上

急停車せよ又は急ぎ発車せよ。

(2) 運転士から車掌への合図

合図方法

合図事項

1声

運転室へ来い。

2声

集電装置に注意せよ又は引下げよ若しくは電灯スイッチを扱え。

3声

発車して差支えないか。

(3) 乗客から運転士への合図

合図方法

合図事項

1声

次の停留場で下車する。

(単独運転車両の停車応答)

第101条 前条第3号の方式により合図を受けたときは「次停車します。」と明確に応答しなければならない。

(出発合図)

第102条 信号機を使用することができないとき又はこれを設けていないとき操車掛の行う出発合図は、通常吹笛又は電鈴によるものとする。ただし、やむを得ないときは、手信号により片腕を高くあげるか又は口頭通告によることができる。

(出発合図の方式)

第103条 出発合図の方式は、次のとおりとする。

(1) 上り線出発 吹笛1声又は電鈴1声

(2) 下り線出発 吹笛2声又は電鈴2声

(警笛による合図)

第104条 警笛による合図は、危険防止のためやむを得ない場合に限り行うものとする。

第4節 標識

(車両標識)

第105条 車両には、夜間本線路を運転するにあたっては、次の車両標識を掲出しなければならない。

(1) 前部標識 車両の最前部に白色灯1箇以上

(2) 後部標識 車両の最後部に赤色灯1箇以上

2 車両を本線路で運転するときは、前項に定めるもののほか、次の車両標識を掲出しなければならない。

(1) 側面標識 車両の側面に「出口」、「入口」の表示

(2) 制動灯 車両の最後部に橙色灯又は赤色灯1個以上

(3) 車掌が乗務している車両については、車両の最前部に「ツーマン」の車両標識を掲出しなければならない。

(車両接触限界標識)

第106条 分岐箇所において必要のある場所には、車両接触限界標識を設ける。車両接触限界標識は、軌道面に設置した木製又は陶製の白色円形をもって表示する。

(速度制限標識)

第107条 線路の状態その他のため、運転速度を制限しなければならない区間の始端には、次の様式の速度制限標識を設けるものとする。

画像

注 赤地に白文字とし、速度を表記する。

2 前項の標識により運転速度を制限した区間の終端には、次の様式の速度制限解除標識を設けるものとする。

画像

注 赤字に白文字とする。

(令元交通局規程1・令2交通局規程1・一部改正)

(工事標識)

第108条 工事中の区間の両端には、工事標識を設け、夜間は点灯しなければならない。その区間の運転速度を指示する必要のあるときは、前条様式により速度制限標識を設け、制限速度を示すものとする。

(一旦停止標識)

第109条 車両を一旦停止させる必要のある箇所には、次の様式の一旦停止標識を設けるものとする。

画像

(操縦指示標識)

第110条 車両の運転操縦の標準を指示するため、操縦指示標識を設ける。

2 前項の標識は、電柱に取り付けた正方形の黄色板をもって表示し、この箇所では惰行運転に入るのを標準とする。

(停車位置指示標示)

第111条 停車位置指示標示は、停留場、折返箇所、開通方向の確認を要するポイント等、車両の停止位置を示す必要のある箇所に設ける。

2 前項の停車位置指示標示は、車両の形状や併用軌道・新設軌道の別ごとに、別に定める色により、軌間内の横1条の線又は横木で示す。

(方向指示標識)

第112条 車両の行先を指示するために、必要のある箇所には方向指示標識を設ける。

(進路開通標識)

第113条 進路開通標識は、車両が進行する線路が開通していること及び関係転てつ機が鎖錠されていることを示すものとし、その表示方式は次のとおりとする。

表示

標識が示す内容

灯列 滅灯

進行先線路が開通していない

灯列 点灯

進行先線路が開通している

(踏切支障表示灯)

第114条 運転士は、踏切道に支障がある場合において点滅する次の様式の踏切支障表示灯(以下「表示灯」という。)内の赤色灯の循環点滅(以下「表示」という。)を認めたときは、速やかに表示灯の外方に停止できる手段を講じなければならない。

2 運転士は、前項による場合のほか表示灯の外方に停止することができない距離において表示があった場合においても速やかに停止しなければならない。

3 運転士は、踏切道の支障が除かれた場合は、表示灯の復帰ボタンを押し、かつ安全であることを確認した後でなければ運転を開始してはならない。

画像

(踏切遮断確認灯)

第115条 運転士は、第一種踏切の次の様式の自動遮断装置付の踏切遮断確認灯(以下「確認灯」という。)(橙色)が点灯していない場合は、確認灯の外方に停車できる手段を講じなければならない。

2 運転士は一旦停止後、安全を確認した後でなければ運転を開始してはならない。確認灯の表示方式は、次のとおりとする。

(1) 遮断桿が降下しているとき 橙色点灯

(2) 遮断桿が上昇しているとき 消灯

画像

(障害物信号発光機)

第116条 運転士は、第一種踏切の自動遮断装置付の踏切に支障がある場合において、次の様式の棒状の障害物信号発光機(以下「発光機」という。)の点滅(赤色)を認めたときは、速やかに発光機の外方に停車できる手段を講じなければならない。

2 運転士は一旦停止後、障害物が排除され、安全を確認した後でなければ運転を開始してはならない。

画像

付 則

この規程は、公布の日から施行する。

付 則(令和元年5月1日交通局規程第1号)

この規程は、公布の日から施行する。

付 則(令和2年1月31日交通局規程第1号)

この規程は、令和2年2月1日から施行する。

別表第1(第2条関係)

用語の定義

併用軌道

道路上その他一般交通の用に供するその他の場所に敷設する軌道

新設軌道

併用軌道でない軌道

車両

軌道における客車及び貨車

動力車

動力発生装置を有する車両

単独運転車両

車掌を省略することができる設備をした車両

本線路

電車の運転に常用する線路

側線

車庫内の線路など本線路でない線路

工事車両

線路の修理等をするとき、材料その他を輸送するために運転する電車

救援車両

故障をした電車を救援するか、又は遺留した車両を収容するために運転する電車

退行運転

進行してきた方向と反対方向に電車を運転すること。

停留場

旅客の乗降を行うために使用される場所

先行車

同一方向に続いて電車を二以上運転しているとき、先行して運転している電車

後続車

同一方向に続いて電車を二以上運転しているとき、後に続いて運転している電車

転てつ器

分岐器の一部で、車両を目的の方向に導入する機構を有し、人力又は動力によって操作されるもの

集電装置

電車線から電気車へ電力を導入する装置

留置

停留場内に一時車両を留めておくこと。

運転途中

停留場の所定の停止位置から進行を開始して次の停留場の所定の停止位置に停止するまでの間

保安区間

単線運転をする場合に、同時に相対して本線運転車両を運転させないために定めた区間

車両接触限界

分岐線上の車両が本線上の車両と接触しないための限界で、一般には所定中心間隔を保持する限界点

別表第2(第13条関係)

運転呼称


信号の時機

呼称

摘要

運転士

信号現示位置の手前、適当な地点においてその現示を確認したとき

「信号進行」又は「信号停止」


信号機を動作させる地点の直前において進路選別灯の表示を確認したとき

進路○○

「直」若しくは「曲」、又は「左」若しくは「右」

発車合図(車内合図)を受けたとき

発車


乗降口扉が完全に閉まったことを確認したとき

扉オーライ


発車前圧力計の指針を確認したとき

ゲージ○○


速度制限箇所にさしかかったとき

制限○○


速度制限箇所を通過したとき

制限解除


踏切遮断機及び警報機の動作反応灯の点灯を確認したとき

踏切点灯


一旦停止箇所にさしかかったとき

一旦停止


転てつ器尖端軌条の密着を確認したとき

ポイントオーライ

信号機と連動する転てつ器は確認することにとどめ呼称は省略する

車掌

連接車後部車掌が前部車掌から発車合図を受けたとき

前部オーライ


操車掛

車両を出発させるとき

○番線出発

線路が単一の場合は、○番線省略

車両を入場させるとき

○番線入場

信号掛

構内線から営業線へ出発させるとき

「上り出庫」又は「下り出庫」


構内線を運転させるとき

「○号線入庫」又は「○号線出庫」


鹿児島市電気軌道運転取扱心得

平成30年10月1日 交通局規程第9号

(令和2年2月1日施行)

体系情報
第13類 公営企業/第2章 交通事業/第2節 電車・自動車
沿革情報
平成30年10月1日 交通局規程第9号
令和元年5月1日 交通局規程第1号
令和2年1月31日 交通局規程第1号